平成15年度 春期 ソフトウェア開発技術者 午後1
問1 問2 問3 問4 問5 問6 解答例(若林研二氏) 
注:等倍フォントでご覧ください。 

問1
 遠隔データベースのアクセスに関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。
 D社では東京,大阪のそれぞれで社内LANを運用しており,東京には30台,大阪
には20台のパソコン(以下,PCという)が接続されている。両者は,ゲートウェイ
と専用の通信回線(全二重)で接続されている。各PCからアクセスされる3種類の
データベース(DB-X,DB-Y,DB-Z)を東京,大阪のいずれに配置するべきか検討し
ている。図は,3種類ともすべて東京に配置した場合の例である。

 ゲートウェイ間の通信回線速度は,双方向それぞれ 64k ビット/秒である。PCか
らDBへのアクセス1件当たりのLANや通信回線を流れるデータ量は,PCからDB,
DBからPC,ともに平均 4k バイトである。東京,大阪のPC1台当たりの各DBへの
アクセス頻度は,表のとおりである。
 
 
表 PC1台当たりのアクセス頻度
DB-Xへのアクセス
DB-Yへのアクセス
DB-Zへのアクセス
東京のPC
0.03回/秒
0.01回/秒
0.015回/秒
大阪のPC
0.02回/秒
0.02回/秒
0.015回/秒
(※青字部分を修正しました。03/5/26)

設問1
 図のようにDBを配置したとして,ゲートウェイ間の通信回線の利用率(%)
を求めよ。

設問2
 図のようにDBを配置したとして,通信回線の平均データ転送待ち時間(秒)
を求めよ。答えは,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めよ。ただし,
東京〜大阪間を転送されるデータが,通信回線が使用中のために送信側で待たさ
れる平均時間は,待ち行列理論に従い,次の式で表されるものとする。

 平均データ転送待ち時間
 =(データ1件の平均転送時間)×(通信回線利用率)÷(1−通信回線利用率)

設問3
 ゲートウェイ間の通信回線を流れるデータ量を最小にするためには,DB-X,
DB-Y,DB-Zのそれぞれの配置箇所を東京,大阪のいずれにするべきか答えよ。

設問4
 その後,D社ではネットワークのトラフィックが増加し,通信回線利用率の上
昇や,送信側での待ち時間の増加に起因する遠隔DBアクセスの際の応答時間悪
化が問題になってきた。そこで,次のA案,B案,2種類の対策を検討した。

A案:64kビット/秒の通信回線を1本増設して2本とし,負荷が二分するよう
   にする。
B案:通信回線は1本のままで,回線速度が双方向それぞれ 128k ビット/秒の
   ものに変更する。

この両者に関して述べた次の記述中の【  a  】【  d  】に入れる適切
な字句を,解答群の中から選び記号で答えよ。解答は重複して選んでもよい。
 両案を比較した場合,設問1で計算したような通信回線利用率を下げるために
【  a  】である。設問2で計算したような平均データ転送待ち時間に関し
ては【  b  】である。これらの結果からみて,遠隔DBアクセスの応答時間
改善に関しては【  c  】となる。
なお,通信回線の切断事故のような障害の対応に関しては【  d  】である。

解答群
 ア A案の方が有利   イ B案の方が有利   ウ 両案は同等

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