平成14年度 春期 ソフトウェア開発技術者 午後1
問1 問2 問3 問4 問5 問6 解答例(若林研二氏) 
注:等倍フォントでご覧ください。
 
問 4
 システムの性能に関する次の記述を読んで,設問 1〜3 に答えよ。

 C 社では,現在使用しているインターネットサーバのリース切れに伴い,性能向上
を図るため,サーバの置換えを検討した。新しいサーバは,本体( CPU,メモリ及び
関連周辺装置)とディスクシステムからなり,それぞれ 2 種類の候補がある。この
中から本体とディスクシステムを一つずつ選び,組み合わせて構築する。
 新サーバは,従来のプログラムを実行した状態で,CPU 使用率が 10% 以下になる
ことを条件とした。ディスク容量は,データ及びプログラムを格納するため,60G
バイトと見積もった。
 これらの候補の仕様及び性能は,次のとおりである。

(1)本体の仕様
  本体 A は,CPU が 1 個だけである。
  本体 B は,対称型マルチプロセッサ方式で,最小構成は CPU が 1 個だが,1
 個ずつ増設可能である。
  いずれも,メモリは必要に応じて増設できる。

(2)本体の性能
  本体 A,B ともに CPU が 1 個の場合の性能を調べるため,十分なメモリを実装
 し,テスト用のディスクを付けて,従来のプログラムを実行させたところ,性能
 は表 1 のとおりであった。テスト用のディスクは,アクセスが高速なものを使用
 した。
 
表 1 本体の性能
本体
CPU 使用率
A
10%
B
40%

 
 本体 B に CPU を n 個実装し,従来のプログラムを実行した場合の CPU 使用率
Pn は,CPU が 1 個の場合の使用率を P1 とすると,次の式に従う。

      Pn = P1(1+0.05(n-1)) / n

(3)ディスクシステムの仕様と性能
  ディスクシステム X,Y はいずれも RAID を採用しており,X は RAID1,Y は
 RAID5 である。これらを構成している各ディスクの稼働率,アクセス時間は等し
 い。

設問 1
 本体に関する次の問いに答えよ。

 (1)本体 B を採用した場合,CPU 使用率を本体 A の値以下にするためには,少
  なくとも何個の CPU をもつマルチプロセッサ構成にしなければならないか。
  CPU の個数を答えよ。

 (2)シングルスレッドで実行するプログラムを実行した場合,本体 B では CPU
  を増設してもスループットがあまり改善されない。その理由を 15 字以内で述
  べよ。

設問 2
 表 2 は,ディスクシステム X,Y の実効容量を 60G バイトとした場合の最小
構成と,故障時の信頼性を考慮した稼働率を求めたものである。【  ア  】
数値を,【  イ  】【  ウ  】には式を答えよ。ここで,ディスク 1 台の稼
働率はすべて d とする。
 
 
表 2 ディスクシステムの構成
ディスクシステム
最小構成時のディスク
 台数(台)
ディスク1台当たりの
容量(G バイト)
稼働率
X
2
60
【 イ 】
Y
【  ア  】
30
【 ウ 】

設問 3
 次の記述は,各候補を選定するための報告書の一部である。【  エ  】
【  ク  】に入れる適切な字句を答えよ。

  (1)ディスクシステム
    ディスクシステム X,Y とも 1 台のディスクに障害が発生しても動作できる。
   障害時,【  エ  】は平均アクセス時間がほとんど変わらないが,
   【  オ  】は,アクセスが遅くなることがある。
    ディスク使用効率(データ又はプログラムを格納する容量/全ディスク容
   量)は,【  カ  】の方が高い。
    C 社の運用方法から,ディスク使用効率より,障害が発生しても,アクセス
   時間が短い方が有利なので,【  キ  】が適している。

  (2)本体
    CPU 使用率だけを見れば,A を使用してもよいし,B に CPU を増設して使
   用してもよい。
    しかし,取り扱うデータ量が増加したときを考慮すると B が有利である。

  (3)システム全体の拡張性
    CPU の増設を行った場合,メモリ及びディスクシステムが性能のボトルネ
   ックとなってくる。メモリは十分に実装できるとした場合,ディスクのボト
   ルネック解消には,ディスクシステムを増設し,各ディスクシステムヘのア
   クセスが均等に行われるように【  ク  】の配置を考慮することが必要とな
   る。

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