C 社では,現在使用しているインターネットサーバのリース切れに伴い,性能向上
を図るため,サーバの置換えを検討した。新しいサーバは,本体( CPU,メモリ及び
関連周辺装置)とディスクシステムからなり,それぞれ 2 種類の候補がある。この
中から本体とディスクシステムを一つずつ選び,組み合わせて構築する。
新サーバは,従来のプログラムを実行した状態で,CPU 使用率が 10%
以下になる
ことを条件とした。ディスク容量は,データ及びプログラムを格納するため,60G
バイトと見積もった。
これらの候補の仕様及び性能は,次のとおりである。
(1)本体の仕様
本体 A は,CPU が 1 個だけである。
本体 B は,対称型マルチプロセッサ方式で,最小構成は CPU が
1 個だが,1
個ずつ増設可能である。
いずれも,メモリは必要に応じて増設できる。
(2)本体の性能
本体 A,B ともに CPU が 1 個の場合の性能を調べるため,十分なメモリを実装
し,テスト用のディスクを付けて,従来のプログラムを実行させたところ,性能
は表 1 のとおりであった。テスト用のディスクは,アクセスが高速なものを使用
した。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
本体 B に CPU を n 個実装し,従来のプログラムを実行した場合の
CPU 使用率
Pn は,CPU が 1 個の場合の使用率を P1 とすると,次の式に従う。
Pn = P1(1+0.05(n-1)) / n
(3)ディスクシステムの仕様と性能
ディスクシステム X,Y はいずれも RAID を採用しており,X は
RAID1,Y は
RAID5 である。これらを構成している各ディスクの稼働率,アクセス時間は等し
い。
設問 1
本体に関する次の問いに答えよ。
(1)本体 B を採用した場合,CPU 使用率を本体 A の値以下にするためには,少
なくとも何個の CPU をもつマルチプロセッサ構成にしなければならないか。
CPU の個数を答えよ。
(2)シングルスレッドで実行するプログラムを実行した場合,本体 B
では CPU
を増設してもスループットがあまり改善されない。その理由を 15
字以内で述
べよ。
設問 2
表 2 は,ディスクシステム X,Y の実効容量を 60G バイトとした場合の最小
構成と,故障時の信頼性を考慮した稼働率を求めたものである。【 ア 】に
数値を,【 イ 】,【 ウ 】には式を答えよ。ここで,ディスク
1 台の稼
働率はすべて d とする。
|
|
台数(台) |
容量(G バイト) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
設問 3
次の記述は,各候補を選定するための報告書の一部である。【 エ 】〜
【 ク 】に入れる適切な字句を答えよ。
(1)ディスクシステム
ディスクシステム X,Y とも 1 台のディスクに障害が発生しても動作できる。
障害時,【 エ 】は平均アクセス時間がほとんど変わらないが,
【 オ 】は,アクセスが遅くなることがある。
ディスク使用効率(データ又はプログラムを格納する容量/全ディスク容
量)は,【 カ 】の方が高い。
C 社の運用方法から,ディスク使用効率より,障害が発生しても,アクセス
時間が短い方が有利なので,【 キ 】が適している。
(2)本体
CPU 使用率だけを見れば,A を使用してもよいし,B に CPU
を増設して使
用してもよい。
しかし,取り扱うデータ量が増加したときを考慮すると B が有利である。
(3)システム全体の拡張性
CPU の増設を行った場合,メモリ及びディスクシステムが性能のボトルネ
ックとなってくる。メモリは十分に実装できるとした場合,ディスクのボト
ルネック解消には,ディスクシステムを増設し,各ディスクシステムヘのア
クセスが均等に行われるように【 ク 】の配置を考慮することが必要とな
る。
------------------------------------------------------------------------