平成14年度 春期 ソフトウェア開発技術者 午後1
問1 問2 問3 問4 問5 問6 解答例(若林研二氏) 
注:等倍フォントでご覧ください。 

問 2
 システム開発の際のバグ数評価に関する次の記述を読んで,設問 1〜4 に答えよ。

 ソフトウェア開発会社 T 社の品質管理担当者である U 氏は,発生するバグ数の推
定のために,過去に行った 30 件のシステム開発について,1k ステップ当たりの平均
発生バグ数を調べている。1k ステップ当たりのバグ数の平均値は 5.1,分散は 2.8,
標準偏差は 1.7 であった。ここで,バグ数とは,総合テストで発見されるバグの数と
する。そのヒストグラムは図 1 に示すとおりであり,横軸の 1-2 は,バグ数が 1 以
上 2 未満であることを示す。

設問 1
 今後 T 社で開発するシステムのバグ発生が上のパラメタに従うとした場合,
規模が 60k ステップのシステムでは,そのバグの総数の期待値は幾らか。答え
は,小数第 1 位を四捨五入して整数で求めよ。

設問 2
 バグの発生が上のパラメタに従う正規分布になるとした場合,1k ステップ当
たりのバグ数がある値以上になる確率に関して述べた次の記述で,適切なもの
を一つ選び記号で答えよ。

 ア バグ数が7以上になる確率は,約15%である。
 イ バグ数が7以上になる確率は,約30%である。
 ウ バグ数が8以上になる確率は,約15%である。
 エ バグ数が8以上になる確率は,約30%である。

設問 3
 次に U 氏は,過去の 30 件について,そのシステム規模と 1k ステップ当たり
のバグ数との関係を散布図で表現してみた。結果は,図 2 のようになった。U 氏
は,この状況からバグ数とシステム規模とは次の関係にあると考えた。

  1k ステップ当たりのバグ数 = 3.4 + 0.05 ×システム規模(k ステップ)

 この関係式を用いて,規模が 60k ステップのシステムで予想されるバグの総
数を求めよ。答えは,小数第 1 位を四捨五入して整数で求めよ。

設問 4
 次の記述中の【  a  】【  g  】に入れる適切な字句を,解答群の中
から選び記号で答えよ。

 設問 1,設問 3 は,ともに過去 30 件の開発実績データからバグ数を推定した
ものであるが,設問 1 は【  a  】を無視した結果であり,設問 3 は考慮した
結果である。設問 3 の関係式は回帰式と呼ばれ,それを求めるためには,
【  b  】法などが使用される。この回帰式ではシステム規模(k ステップ)
の係数がプラスとなっている。これは,【  a  】が大きくなると,1k ステッ
プ当たりのバグ数が【  c  】することを意味している。図 2 の状況から,1k
ステップ当たりのバグ数は,【  a  】に影響されると考えるのが妥当であり,
設問【  d  】の結果を採用する方が適切と考えられる。
また,このような統計解析では,総体的傾向を把握すると同時に,ほかとか
なり異なる特性を示すケース(外れ値)に関する原因調査も重要である。例え
ば,テスト終了時点でバグ数が予測値よりもかなり多い場合には,システムの
機能や構成が複雑,【  e  】が不十分などの問題があったことが考えられる。
一方,バグ数がかなり少ない場合,プログラム品質が非常に高い場合も考えら
れるが,【  f  】が不十分な場合もあるので注意が必要である。
 また,テストの進捗に伴うバグ数累積曲線は,多くの場合,独特のカーブと
なることが経験的に知られている。このため,バグ数累積曲線を作成し,
【  g  】モデルなどによって導かれる曲線との比較からテストの進捗状況を
把握する方法がある。
 

解答群

ア 1
イ 3
ウ 移動平均
エ 減少
オ コンピュータの処理能力
カ ゴンペルツ
キ 最小 2 乗
ク システムの規模
ケ システムの特殊性
コ システムの複雑性
サ 増加
シ テスト
ス プログラム開発者の能カ
セ ポワソン
ソ ルンゲ・クッタ

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