平成12年度 春期 第二種情報処理技術者 午後

問1 問2 問3 問4 問5 問6 問15 問16 模範解答例(若林研二氏) 

問15 内部設計に関する次の記述を読んで,設問 1 〜 4 に答えよ。

 M 社では,図 1 に示す事務所において入退管理を行うことになり,IC カードを入館証として使用する入退管理システムを構築することになった。
 現在,データ記録サブシステムと移動状況表示サブシステムの設計を行っている。


[データ記録サブシステムの説明]

 次のように来訪者の入館から退館までを関係データベースに記録する。
 図2に,このサブシステムの構成を示す。
 
(1) 受付は,来訪者に発行する IC カードを読み書き装置 00 に入れる。
(2) サブシステムは,IC カード固有の入館証番号を読み,サブシステムの時計から受付日時を得て,IC カードに書き込む。このサブシステムでは,同一の IC カードを繰返し使うので,入館証番号と受付日時によって,発生データを区別する。
(3) 受付は,来訪者から必要事項(氏名,会社名,住所,電話番号,目的,訪問先部署,訪問相手)を聞き取り,サブシステムに入力する。
(4) サブシステムは,(3)で入力された内容,入館証番号及び受付日時を,“来訪者表”,“訪問先表”及び“記録表”に書き込む。
(5) 来訪者は,発行された IC カードを携帯して,訪問先部署のある部屋へ向かう。
(6) 館内の各部屋の出入口には,読取り装置が設置してある。サブシステムは,来訪者が出入口を通過した時に IC カードに書かれた情報を読み,サブシステムの時計から日時を得て,“記録表”にデータを書き込む。
(7) 来訪者は,退館時,受付に IC カードを返却する。受付は,返却された IC カードを読み書き装置 99 に入れる。
(8) サブシステムは,IC カードとサブシステムの時計からデータを得て,“記録表”にデータを書き込む。その後,IC カードの受付日時に空白を書き込むことによって,IC カードを初期状態に戻す。このとき,IC カード固有のデータである入館証番号はそのまま残る。


[データ記録サブシステムのデータと表の説明]

 IC カードのデータ様式と各表の様式を次に示す。
 
 
IC カードのデータ様式
入館証番号 受付日時

来訪者表の様式
入館証番号 受付日時 氏名 会社名
住所
電話番号

訪問先表の様式
入館証番号 受付日時 訪問先部署 訪問相手
目的

記録表の様式
通過日時 装置番号 入館証番号 受付番号

[移動状況表示サブシステムの説明]

 次のように,来訪者の入館から退館までの館内の移動記録を作成し,表示する。
 図3に移動状況表示サブシステムの構成を示し,図4に移動状況表示画面を示す。
 
 
(1) 端末から入力された来訪者の氏名を読み取る。
(2) SQL 記述 1 を動的に生成し,実行する。
(3) 端末に,読み取った氏名に該当する来訪者の受付記録の一覧を表示する。
(4) 一覧から選択された受付記録の入館証番号と受付日時を読み取る。
(5) SQL 記述 2 を動的に生成し,実行する。
(6) SQL 記述 3 を動的に生成し,実行する。
(7) 上の(5),(6)で得られたデータを編集して移動状況画面を表示する。


来訪者の移動状況
入館証番号:PH007 氏名:山田 太郎 会社名:JITEC
住所:東京都港区虎ノ門1234 電話番号:03-8888-9999

日付 2000 04 01

時間 装置番号 設置位置
09:00 00 受付(入館)
09:05 14 部屋 H(北)
10:30 15 部屋 H(東)
10:50 17 部屋 J(南)
11:00 06 部屋 C(南)
12:00 05 部屋 C(北)
12:10 99 受付(退館)
図4 移動状況表示画面

[移動状況表示サブシステムの表の説明]

 移動状況表示サブシステムでは,図 4 の表示を行うため,データ記録サブシステムで使用する表のうちの二つと新たな一つの表を必要とする。
 移動状況表示サブシステムで新たに追加する表 Z の様式を次に示す。

表 Z の様式
【 a 】
【 b 】

注)【 a 】は主キーである
 

設問1 表 Z の様式中の【   】に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。

解答群
 
 ア 受付日時 イ 会社名 ウ 氏名
 エ 設置位置 オ 装置番号 カ 通過日時
 キ 入館証番号 ク 訪問相手 ケ 訪問先部署

設問2 図 3 中の表 X と表 Y の組合せとして正しい答えを,解答群の中から選べ。

解答群
 
表 X
表 Y
記録表
訪問先表
記録表
来訪者表
訪問先表
記録表
来訪者表
記録表

設問3 

図 3 中の SQL 記述中の,“記録表”に対する問合せの部分として正しい答えを,解答群の中から選べ。ここで,'XXX…X'は,移動状況表示サブシステムの説明の(4)で得られた入館証番号を表し,'YYY…Y'は,受付日時を表す。
解答群
 
SELECT 通過日時,装置番号,設置位置 FROM 記録表
 WHERE 記録表.入館証番号='XXX…X' AND 記録表.受付日時='YYY…Y'
 ORDER BY 通過日時 ASC
SELECT 通過日時,装置番号,入館証番号 FROM 記録表
 ORDER BY 入館証番号 ASC,受付日時 ASC 
SELECT 通過日時,装置番号 FROM 記録表
 WHERE 記録表.入館証番号='XXX…X' AND 記録表.受付日時='YYY…Y'
 ORDER BY 通過日時 ASC
SELECT 入館証番号,氏名,会社名,住所,電話番号 FROM 記録表
 WHERE 記録表.入館証番号='XXX…X' AND 記録表.受付日時='YYY…Y'

設問4 

各表と IC カードの受付日時及び通過日時の値を,それぞれの読み書き装置及び読取り装置の時計から値を得るように設計した場合,問題が発生する可能性がある。その理由として正しい記述を,解答群の中から選べ。
解答群
 
“記録表”の通過日時の値が,その装置番号の装置の時計から得られた値とは異なる。
移動状況の表示が,実際にその来訪者が移動した順番どおりに表示されない。
本来同一である,1 回の来訪に対する受付日時の値が,IC カード,“来訪者表”,“訪問先表”で異なる。
本来同一である,1 回の来訪に対する受付日時の値と“記録表”に書かれる受付を通過した通過日時とが異なる。

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